今回は依頼をする時、または依頼を受ける時に確認するべきことについて紹介します。
世の中の多くの人は仕事をする時にどのような仕事をして欲しいかという依頼をして、または受けて仕事をしますよね。その時にどんな事を確認しているでしょうか?依頼を受ける人の目線で見てみましょう。依頼を出す事が多い方にも役立つかと思うので、ぜひ読んでみてください。
結論
依頼人と請負人が共通の認識を持った状態で仕事を始めるのが重要。何を確認する?何かを頼まれた時に、いつまでに何をやればいいの?という最低限の事だけを確認している人も多いかもしれません。
しかし、作業を始める時や進めている段階でどうやってやればいいんだっけとか、どこにデータを保存すればいいんだっけとか確認したいことが出てきたりしますよね。
その都度、疑問を確認しても良いのですが、質問をしてから返答が貰えるまで時間がかかってしまうことも度々あります。時間を無駄にしないためには、基本的な確認事項は依頼を受ける際に確認しておくことが重要です。
私は6W3H1Pという考え方で確認しています。この方法を説明する前に一般的によく知られている5W1Hについて確認してみましょう。
5W1H
5W1Hって聞いたことはないでしょうか?有名なフレームワークなのですが、「When:いつ」「Where:どこで」「Who:誰が」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」を確認する方法です。5W1Hを確認する事で仕事を進める上で基本的な事柄を確認でき、仕事の内容を明確にすることができます。
それでは、「会議用の資料を配って欲しい」という依頼を受けたケースで見てみましょう。
「会議用の資料を配って欲しい」って言われただけじゃ、具体的に何をやればいいのか分かりませんね。さっそく、5W1Hに照らし合わせて見てみましょう。
When:いつ
いつまでに配れば良いのか、どのタイミングで配れば良いのかが分からないと、準備をする時間がどのくらい取れるのかが分かりませんね。それに当日配るのか事前に配るのかでもその後の会議に影響が出てしまいそうです。
Where:どこで
会議室で配るのか、対象者の個々の席に配るのか、それとも現実の場所ではなくメールなどのデジタルデータ上かもしれません。
Who:誰が
この場合真っ先に思い浮かぶのが、自分が配るという事です。自分が忙しければさらに別の人に依頼するかもしれません。その場合でも誰が配るのかという事を上司と情報を共有しておいた方が、問題が起こるリスクを減らせますね。
What:何を
そもそも、どんな資料を配ればいけないのかを確認しなくてはいけませんね。会議で必要な資料の要件を確認しなくてはなりません。
Why:なぜ
Whatに繋がるのですが、資料を配る目的を知らなければ、どのような情報を用意したらよいのかが分かりませんね。的はずれな情報を記載した資料を用意しても意味がありません。目的にあった情報を用意しましょう。
How:どのように
「Where:どこで」でも少し触れましたが、紙で配るのかメールで配るのか、それとも専用サイトを作成してそこを見てもらうのか、などいろんな方法が考えられます。
いかがでしょうか、なんとなく具体的に準備を出来そうな感じがしますよね。
しかし、私はこれでは足りないと感じており、ここに「Whom」「How mach」「How many」「Priority」の1W2H1Pをくわえた6W3H1Pを確認するようにしています。
6W3H1P
私は6W3H1Pの10項目を3段階に分けて、確認するようにしています。順番に見ていきましょう。
第1段階
目的:why
まずはじめに目的を確認します。依頼された事を通して最終的に何を達成したいのかを確認しない限り、最適な行動をとる事が出来ないと考えています。
内容:what
依頼者が目的を達成するためにどのような事をして欲しいかを確認します。もしこの時点で目的のために他に最適なアイデアがあるようであれば、依頼者と相談することも可能でしょう。
第2段階
担当者:who
誰が担当するべきかを確認します。大半は依頼を受けた人が担当することになるかと思いますが、スケジュールの都合が付かない場合は第三者へ委託することが可能かどうかの確認は必要でしょう。
対象者:whom
対象者がいるタスクの場合は全ての対象者を確認する必要があります。対象者があとから増える場合の対応手順も予め決めておいた方が良いでしょう。
期限:when
いつまでに何を完了させるべきかを確認します。作業自体の期限なのか、承認を得るまでの期限なのかを確認する必要もあります。いくつかの承認フローが必要であればマイルストーンを設定する必要もあるでしょう。
第3段階
場所:where
現実の場所だけではなく、データの取り扱い場所などあらゆるものの所在が明確になるように設定します。あとから移動することは余計な工数であり、リスクを含んでいるので気をつけましょう。
手段:how
どのような手段を用いるべきかは後々考えることですが、依頼者が指定する手段があるのであれば、この段階で伺っておきましょう。依頼者が想定していない手段を用いた場合は後にトラブルになる事があるので、手段を決めた時に再度確認するのが良いでしょう。
予算:how mach
タスクを実行するために与えられた予算を確認します。また、予算が設定されておらず必要になった時に承認を得るようなフローであれば、予めそのフローを確認しておきましょう。
規模:how many
規模と言うと曖昧な表現ですが、依頼されたタスクと同様のタスクが今後も発生するのであれば、今後に備えたマニュアルの作成なども必要でしょうし、同時に多くの対象に同じ事をするのであれば、自動化をするためのシステムを構築することも必要です。これらを検討するためにどのくらいの規模のタスクなのかを確認する必要があります。
優先順位:priority
仕事をする上でひとつのタスクだけをこなすというのは稀な事です。複数のタスクがある場合、その優先度を決める必要があります。スケジュールや重要度を加味して自身で決める必要もありますが、同一の依頼人から複数のタスクを請け負っている場合は、依頼人にタスクの優先度を確認しましょう。
まとめ
これらを確認する事でどんな効果がなされるのかと言うと、依頼する者と請ける者の間で共通の認識ができる事です。どんなに優秀な人でも、依頼者の意図を想像することは出来ても、同じ事を考える事は出来ません。すれ違った認識の中で実行されたタスクは大きなリスクになり得ます。リスクを減らすために互いの認識を一致させる事が重要となります。
みなさんも、なるべくリスクを減らした仕事の進め方をすることで、ストレスフリーな環境を作っていきましょう。
それではまた。